ろ過により固体を取り除きたいとき、ひだ折りにしたろ紙を使うことがある。この方法は、ろ紙の全面積を使用できるためろ過速度が大きいという利点がある。また、何度も折り返すためろ紙の強度が落ちることがあるので注意する。折り紙のように、端から端まできれいに折ろうと考えるよりも、多少見た目が悪くても、どうせ一度使ったら廃棄するものでもあるし、実用的な側面(簡単に折れて、丈夫)を重視するべきであり、ろ紙の中央1センチくらいの範囲は折り目をつけないようにすると良い。
こんな感じ。
1. まずは丸いろ紙を、
2. この線に添って半分に折ります。
3. こんな感じ。
4. さらに、この線に添ってまた半分に折ります。
5. 誰でもできる。楽勝、楽勝。
6. 一度ひらいて、同じ方向に更に半分の線(写真の破線部分)を折り込みます。
7. 上の写真のように、もういちど、同じ方向に更に半分の線(写真の破線部分)を折り込みます。
内側につける折り線は、下の写真のように、反対側の斜め線の位置にろ紙の端をそろえるときれいに折れます。
8. ここまでの出来上がり品。すべての折り目がすべて同じ方向(山と谷が交互にきているのではなく、この写真ではすべてが山)であることを確認してください。
9. となりあった山の嶺どうしをひっつめるようにして、間に谷線を折り込んでいき、右上のような”はりせん”を折ります。このとき、ろ紙中央付近の部分までは、折り線はつけなくていいです。まあ、中央付近は厚くてうまく折れないとは思いますけど。
10. これを二枚貝にみたて、ぱかっと口を開かせると…
11. ひだ折りろ紙の完成です。(折り目が、山、谷、山、谷と交互になっていますが、左右の2箇所で、谷、谷と続いている箇所があります。)
12. 水を含まない有機溶媒をろ過するときは、ひだ折りに折ったろ紙を乾燥させてから使いましょう。
2005.08.10
群馬高専物質工学科