物質工学実験I 後期
最終回 (2002.02.07 試験)
1年生の実験の最後に、後期に行った実験や反応に関する試験を行いました。また、時間が余った人には、次のようなアンケートに記入してもらいました。
Q1. 物質工学実験I(後期)で行った実験で、一番心に残ったのはどんな実験ですか。また、それは何故ですか。
Q2. 物質工学実験I(後期)を履修してみての感想や希望など、なんでも自由に書いてください。
1年生のみなさんに答えてもらった結果は次の通りです。始めての実験で見慣れないことを学んだり、失敗してしまったり、一生懸命がんばったりしたこと、また逆に、おもいのほかうまくいったりしたことが特に印象に残っている、と答えてくれた皆さんが多かったと思います。失敗もただ失敗におわらさず、なぜそうなったのかを考えたり、どうやったら上手くいくのかを考えたり、など、失敗から学ぶことも多かったと思います。自分の手で器具や試薬に触れてみて行った実験が楽しかったという感覚は、私自身が化学に進もうと思ったきっかけの1つでもあります。1年生の皆さんも、今回、実験が楽しかったと感じることができたなら、その気持ちを大切にして、もし将来どこかでつまずいても、実験や勉強は楽しいものなんだ、ということをもう一度思い出してもらえればうれしいです。(中島)
Q1 物質工学実験I(後期)で行った実験で、一番心に残ったのはどんな実験ですか。また、それは何故ですか。
- 陽イオンの分属。”物質実験”ときいて頭に浮かぶのは白衣を着て試験管の色の変化を見ることなんていうのが、中学生のころの私のイメージでした。後期に入って、初めての色の変化が見られた陽イオンの分属実験。うれしくてうれしくて仕方がなかったのが残っています。
- 1属〜6属の陽イオンを分離したこと。いろいろな試薬を加えるとイオンを分けられるなんてすごいとおもった。
- 1属〜6属のイオンがどの試薬で分属できるかわかったので、一番最初にやった陽イオンの分属がおもしろかった。
- 第1属陽イオンの分属実験。沈殿物の観察や、ろ過管を使ったろ過法などを学び、前期とは違いいろいろな実験方法がすごく新鮮に思えたから。
- 陽イオンの分離検出。一番最初にやった実験だし、イオンの反応がおもしろかった。
- 第1属陽イオンのところ。確か(レポートの)考察がいちばん充実して書けたと思ったから。
- 第1属の分離検出。一番がんばった!
- 第1属の各個反応。遅くまでかかってしまったから。
- 第1属の分離検出。予習をすみずみまでしまくって行ったのに、失敗してしまったところがあったから。
- 第1属陽イオンの各個反応。操作や観察内容がしっかりでき、レポートを一番充実させられたから。
- 陽イオンの分離検出。やっぱり一番大変だったから。成功したときにすごくうれしいから。
- 第3属。一番手間取ったから。あとAl3+の沈殿が思ったより多く生成し(て、実験がうまくいっ)たから。
- 第3属陽イオンの各個反応と分離検出。実験の中で一番失敗をしたから。
- 第4属イオンの分属。最後の実験で気合いが入っていたし、途中の失敗によって繰り返し行ったから。
- 第4属陽イオンの分離検出。最も上手くいかなかったため。
- 第4属陽イオンの分離検出。失敗をしてしまい、やり直しをして一番最後まで残ってしまったから。
- 第4属の分離検出。Ni2+とCo2+の存在を確かめるためにやり直しをしたから。
- 第4属陽イオンの各個反応。いくつか原理通りにいかないものがあり、それがなぜそうなったのか、どうすれば沈殿物ができるのかを考えたこと。
- 第4属の実験。各個反応では見にくい沈殿が見ることができたから。また、分離検出では何回も自分に溶液とか沈殿とかがかかったから。あとは検液や沈殿の色がきれいだったので。
- 第4属の実験。反応が面白かったから。
- 第4属の分離検出。失敗しなかったから。
- Ni2+とCo2+の分離検出の実験。蒸発乾固という、今までやったことのない操作をおこなったから。
- 第4属イオンの分離検出。記憶に新しい(最後の実験であった)からかもしれませんが、蒸発乾固がすごく心に残りました。陽イオンの実験は全体的に好きですが、特に色あざやかな第4属イオンが好きです。
- 第4属陽イオンの分離検出。自分の予想通りの結果がでたし、いろいろな色が出て面白かった。(てぎわよく実験できたので)時間も他の実験よりも早く終わったし。
- 第4属陽イオンの分離検出。一番スムーズに実験がすすみ、何事もなく終えた。
- 第4属陽イオンの各個反応。最後まで沈殿がでなかったのがくやしい。
- 第4属陽イオンの分離検出。分離検出をするのが3回目で、流れを理解できて実験を行えたから。
- 第4属の各個反応。溶液の色が変化するのに時間がかかって途中の変化具合を観察して、とても緊張したから。
- 第4属イオンの各個反応と分離検出。予習をしっかりとしてあったため、あまり操作を間違えることもなく手際よく実験をすることができたから。
- 第1属、第3属、第4属の各個反応が一番心に残った。色々な試薬を使ったり、反応で色々な色に変化するところがおもしろかった。
- 第1属の分離検出実験で、隣の席の○○君が溶液を煮沸中に突沸をおこして、煮沸中の溶液が試験管から飛び出して私にかかったから。
Q2 物質工学実験I(後期)を履修してみての感想や希望など、なんでも自由に書いてください。
- 1年間の物質工学実験Iを通じて、やはり前期よりも後期のほうが手順が増えたり、実験が複雑になったりして、何か充実感があって良かったし、実験を通して化学にじかに触れることができたので、前にも増して化学分野に興味が湧いた。
- (第1属、第3属、第4属以外の)他の陽イオンの実験もしてみたかった。
- 化学(の教室での授業)で勉強したイオンも、実際にはいろいろ色がついていて驚きました。過剰に入れると溶けてしまう沈殿を出すのが難しかったです。
- 後期の実験は、毎回、色々な色があっておもしろかったが、毎回自分は最後のほうまで残ってしまったので、もう少してぎわよくできれば良かったと思った。
- 各個反応や分離検出は実験していてとても楽しかった。
- 前期よりも化学的な実験をしたと思う。これからは、もっと難しい実験をしていくと思うのでがんばっていきたい。
- 予習通りに反応が起こってうれしいときがあった。
- 色が変わったり、沈殿が生じたりするので、どんな風に変化したのか、わかりやすい部分があった。
- 失敗が多かったが、そのぶんいろいろ学んだ。
- 前期の実験よりも、格段に原理や実験手順が難しくなったが、難しいなりに、文献を調べて原理が見つかった時や、実験の時に無事に沈殿ができた時には、うれしさがあった。
- 全体の実験を通して、やっぱり自分にはまだまだ観察力が足りないと思った。もう少しこれからは注意して実験を進めようと思う。
- はじめは試薬をとりにいったり、器具をそろえたりするのも、どう動けばいいかわけわからなくて、実験自体あまりおもしろくなかったけど、だんだんといろんなことを覚えてきて、少しはできるようになったのがとてもうれしかった。失敗ばかりで実験がいやになったりしたけど、レポートの考察などをがんばったら、良いコメントをもらって、レポートを書くのも少し楽しくなった。実験完全成功に向けて広くさまざまなことを学んでいきたい。
- 操作が多く複雑なものもあり、時間内で終わらせられないことがほとんどだったが、その分多くのことを学べて自分の知識を深められたと思う。
- いろんな色の沈殿を見たので、形や色の表現の仕方が少しは上手くなったかなと思う。作業の要領が悪く、いつも終わるのが遅いので、予習をもう少しちゃんとやっていこうと思った。
- (試験をやってみて)レポートを書いたのに全然頭に入っていなかったようなので、春休みにもういちど復習しておきたいと思った。
- レポートの提出が遅れてすみませんでした。
- 原理や操作を行っているときは充分に調べたつもりでいるのに、レポートや実験になると、分からないことがでてきて難しかった。
- 溶液や沈殿をどう書き表してよいか分からず難しかった。
- 実験はけっこう時間がかかり疲れるが、やりがいがあっておもしろかった。
- 予習をすれば、それだけ実験がよりスムーズで正確になるんだということを感じた。
- 自分の出身中学では、実験を比較的多めにしていて、レポートとか予習の形式も物質工学実験と同じようなことをやっていて、パネルディスカッション的なこともしていたから、実験には結構慣れているつもりだった。でも、高専での実験は、どれも初めての経験が多く、楽しかった。来年もまだ物質工学実験「I」をやらなくてもすむようにガンバる。
- 実験をしたら化学がより楽しく思えた。
- レポートは嫌いですが、実験は長時間が苦にならなく、時がはやく流れてしまうほど楽しめました。
- レポートが2週間分まとめて提出だったので、ノート(の提出)と重なったりして大変でした。
- とにかくレポートがきついです。いまだに参考をどのように書けばいいのかを悩んでいます。(考察のこと?)こんなんで5年生までやっていけるのか、自分でも不安になります。
- 赤羽先生(「化学I」担当)が言ったような、何が入っているか判らない試料検液の中味をあてる実験がやりたかった。
- レポート再提出にならないように、有効数字をもっと詳しく教えて欲しかった。
- 解説のプリントかなにかがほしかった。
- (溶液の突沸などの)事故には充分注意するように指導して欲しい。
- 生物系の実験がしたい。
- もうちょっと講義の時間を増やしてもらえれば、より一層理解を深めて実験に取り組めると思う。
試験およびアンケート実施:2002.02.07
http://www.chem.gunma-ct.ac.jp/phys/jugyou/jikken1_13.htm